すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


汐越の松(福井県あわら市)




奥の細道、
全昌寺を発った松尾芭蕉と北枝は、西行のゆかりの「汐越の松」へ向かった。



『越前の境、吉崎の入江を舟に掉して、汐越の松を尋ぬ。

夜もすがら 嵐に波を はこばせて 月をたれたる 汐越の松 西行

此一首にて、数景尽たり。もし一弁を加るものは、無用の指を立つるがごとし。』



「汐越の松」で芭蕉は作句を試みたが、西行の歌を超えるようなものは出来なかったようで、西行の歌でこの景色は全て詠み尽されている、これ以上何かを加えるのは無用である、と白旗を揚げている。



「汐越の松」は、福井県あわら市の「芦原ゴルフクラブ」の中にあるとの情報があったので、行ってみた。



上記の奥の細道の汐越の松の章が記された俳文碑が駐車場の植木の茂みにあった。



俳文碑付近からクラブハウスを望む

ただし、「汐越の松」はゴルフ場の中にあるようで、見学するにはスタッフに案内してもらう必要があるようだ。
気使い症の自分としては、休日の忙しい昼時に、物好きな西行愛好家のために、ゴルフ場内を案内するような手間は取らせたくなく、「汐越の松」見学は断念し、取り敢えず、駐車場付近の松の写真を激写してきた。


駐車場付近の松
まあ、同じようなものだろう。














芦原ゴルフクラブから東北に900メートルほど走った浜坂の交差点に「おくのほそ道 汐越の松」碑があった。



















ゴルフ場内にある、倒れた古い松が「汐越の松」らしいです。






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