すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


尿前の関(宮城県大崎市)






松尾芭蕉と曽良は「おくのほそ道」の旅で、岩手の里から出羽街道を通って出羽国の尾花沢へ向かった。ところが通行手形を持っていなかったため、尿前の関で厳しい取り調べを受けることになった。このことは「おくのほそ道」本文および曽良日記に記されている。

なるごの湯より尿前の関にかゝりて、出羽の国に越んとす。此路旅人稀なる所なれば、関守にあやしめられて、漸として関をこす。
(おくのほそ道)

関守に怪しく思われて、なんとか関を越えることができたもの。



一リ半、尿前。シトマヘヽ取付左ノ方、川向ニ鳴子ノ湯有。沢子ノ御湯成ト云。仙台ノ説也。関所有、断六ヶ敷也。出手形ノ用意可有之也。
(曽良日記)

関所では、事情を話すだけでは難しかった(断六ヶ敷也)、通行手形が必要であったと記す。






そんな尿前の関を訪問。


国道47号線から小径に入る。



尿前の関の門が復元されている。



こんな感じ



関所の跡地



出羽街道が続いていた




芭蕉たちが次の宿泊地である「封人の家」で詠んだ歌

蚤虱 馬の尿する 枕もと 松尾芭蕉



尿前の関跡に句碑











「曽良日記」にあるように、尿前の関に至る前、芭蕉たちは江合川の川越しに鳴子温泉を見ながら通り過ぎている。
せっかく、みちのくを代表する温泉郷を目の前に見ながらスルーするなんて残念至極なこと。



鳴子温泉の日帰り温泉に行ってきた。


「早稲田桟敷湯」
早稲田大学の研究室が掘り当てた泉源とのこと。
硫黄臭がほどよくあって、よかった。



郵便局にあったこけしの郵便ポスト



素晴らしい!!
















尿前の関では、真夏の訪問でしたので、
アブがたくさんいて、外に出られませんでした。






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