すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


須我神社(島根県雲南市)





()の川上で八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した須佐之男命(すさのおのみこと)櫛名田姫(くしなだひめ)と共に住む土地を探して出雲の国をさすらった。須我(すが)の地に至り、「気分がすがすがしくなった」と言って、新婚の宮殿を建てることにした。

これが古事記に出ている須我宮であり、日本初の宮であることから日本初之宮と呼ばれた。現在の須我神社につながっている。






■須我神社・・・島根県雲南市大東町須賀260

社頭



これも。風趣豊かな佇まいである。



石段を登ったところに大社造りの社殿。
左右に杉の神木。








■ご縁結びの夫婦松



やっぱり出雲は「縁結び」だろう。
須佐之男命櫛名田姫が初めて結ばれた地なので、本家本元である。
これは二本に根別れした松で、男松と女松に分かれているらしい。





■参道

この参道の先に大鳥居があった。






さて、須佐之男命は宮殿の外に美しい雲が立ち昇るのを見た。
そして日本初の和歌を詠んだ。
この地は「和歌発祥の地」である。


八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を 須佐之男命


須我神社の境内に歌碑









須佐之男命が発した「すがすがしい」を絡めた歌


わが心すがすがしてふ跡とめて今も八雲の道は汚さじ 桜町天皇
第115代天皇


八雲たつ出雲の素賀の宮柱 万代くちぬ道ぞたふとき 本居大平
本居宣長の長男


妻籠(つまごみ)(こも)りし神のかみよより(すが)の熊野にたてる雲かも 平賀元義
江戸末期の岡山の国学者















「古事記」系と「出雲風土記」系の伝説の違いが
ようやく分かってきました。






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