すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


須原(長野県大桑村)







正岡子規は紀行文も多く残している。
明治24年、子規は学校の試験を放棄して旅に出た。
軽井沢から善光寺を巡り、木曽路を経由して岐阜県に至る旅程を綴ったのが「かけはしの記」。



「此日は朝より道々覆盆子(くさいちご)桑の実に腹を肥したれば昼餉もせず。やう/\五六里を行きて須原に宿る。名物なればと強ひられて花漬二箱を購ふ。余りのうつくしさにあすの山路に肩の痛さを増さんことを忘れたるもおぞまし。」


寝ぬ夜半をいかにあかさん山里は出づるほどの空だにもなし 正岡子規(かけはしの記)


大桑村須原894に歌碑



須原宿は木曽谷の底に位置するので、高い山に挟まれて、空は月が見えるような広さがない、月見を楽しむこともできないという意味。

鴨長明の「出づる嶺入る山の端の近ければ 木曽路の影ぞみじかき」と同じような内容。







■須原宿訪問



須原宿
山の端が迫っている




これも



脇本陣跡




これは水舟という。湧水を溜めているらしい・




須原宿は「水舟の里」というようだ。

















通りすがりに寄りました。






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