すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


たぎつ河内(奈良県吉野町)

吉野宮滝にあった古代の離宮、吉野宮。
すぐそばを流れる吉野川は、この辺りで急に両岸が狭まり、流れは「たぎ」(激流)となる。
現在では上流にダムができたため、水量が減ったそうであるが、険峻な岩肌が織りなす風景は万葉の昔から変わっていない。

・・・・・・なんと、上流に巨大な大滝ダムができたために水量が減ったはずの吉野川の流れが、前日夜からの大雨で増水し、激流復活!たぎってま〜す!!!


 山川も依りて仕ふる神ながらたぎつ河内(かふち)に船出せすかも 大伴旅人(万葉集)
山の神も川の神も仕える現人神の大王が、神として今から激流に舟を出すよ

昔は舟を浮かべるほどの水量があったらしい。



 江戸時代、岩の上から飛び込む見世物があったらしく、見物料が二百文であったため、「二百文岩」という岩が今でも残っているという。

ところが2010年に「たぎつ河内」に架かる柴橋から飛込んだ若者の死亡事故が起こってしまい、現在は柴橋には飛込み禁止の金網が張られている。
























水量は多かったのですが、雨の後なので濁ってました。






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