すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


多胡(たご)(群馬県高崎市))





()(こひ)はまさかもかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも 万葉集
私の恋は今もかなしい。草を枕の多胡の入野の行く末もかなしい
(訳:奈良県立万葉文化館) 



多胡の()に寄せ綱延(つなは)へて寄すれどもあに()やしづしその顔良(かほよ)きに 万葉集
多胡の山に引綱をつけて引き寄せても、どうして来ることがあろう。
素知らぬふりをしている。その美しい顔で

(訳:奈良県立万葉文化館) 



どちらの万葉歌も恋の相聞歌。
いつの時代も恋愛は若者の特権である。













今年、2024年は群馬県に縁があった。
中学生の修学旅行で鬼怒押出しに行って以来、40年ぶりに訪問。
しかも仕事の出張と個人旅行の2回も。


出張は高崎市に宿泊した。
そしてJR高崎駅で見たのは、上野三碑とされる古碑のレプリカ。
古代の石碑は日本に18例しか現存しない中、上野国には三つの石碑が残っているという。
ユネスコ「世界の記憶」に登録。
(ユネスコHPへリンク)



高崎駅コンコースにあったレプリカ、これはすごい!



「上野三碑」巡りのバスが運行しているようだ



高崎駅前
一生でこの地に来ることがあるとは思えなかった













高崎市吉井町の多胡へ訪問
多胡碑が保存されているようだ


「石碑の里公園」として整備されているようだ



「上野三碑」の幟があった



多胡碑が保存されている建物



この日は見学が出来なかった



こんな感じに覆われていた
多胡碑は、古代、多胡郡が建郡されたことを記念して建てられたものらしい



「多胡碑記の碑」
多胡碑という石碑があって、それの説明のために更に石碑が作られたもの。昔の記録の手段は石に刻印することだったのだろう



多胡碑記念館






え〜、多胡碑を詠んだ歌が残っている



玉かしは書残したるかみつけにうづもれぬ名ぞいまもかがやく 綾小路有長
陸奥出羽按察使

「石碑の里公園」に歌碑





万代(よろずよ)もいかでつきせじ名にしあうほまれぞのこる多胡の(いしぶみ) 藤原寛一
地元吉井町の歌人1801年生まれ

「石碑の里公園」に歌碑





深草のうちに埋もれし石文の世にめづらるゝ時は来にけり 揖取素彦
吉田松陰の義弟

「石碑の里公園」に歌碑



高崎市作成のユーチューブ



















万葉歌と多胡碑はあまり関係がありませんでした





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