すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


田井(京都府久御山町)






巨椋(おほくら)の入江(とよ)むなり射目人(いめひと)伏見田居に雁渡るらし 万葉集


荒見神社に歌碑




巨椋池を詠んだ万葉歌。

(訳)「巨椋の入江がざわざわと鳴り響いている。射目人の伏すという伏見の田んぼに、雁が移動してゆくのであるらしい。」
(角川ソフィア文庫の「万葉集二」)

伏見田居」は「伏見にある田んぼ」とされている。

これはこれで実に納得できる内容なのだが、

昔の巨椋池の南縁、現在の久御山町に「田井」という地名があり、往古から田井一族が住み、そして氏神である荒見神社は延喜式に記載される由緒ある社で、代々田井家が祭祀を務め、なんと上記万葉歌の歌碑があることから、万葉故地となっているそうだ。


とにかく歌碑があるというので、行かなくてはならない。




■現地訪問


荒見神社 ・・・ 久世郡久御山町大字田井小字荒見49



社頭。鳥居の右手前にあるのが万葉歌碑



割拝殿



大字が田井で、小字が荒見



周りの様子。昔は氾濫原だったのだろう。
雁は飛んでいなかった。












歌碑があると、行きたくなります。






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