すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


高宮の里(滋賀県彦根市)







中山道六十九次の、江戸から64番目の宿場町は高宮宿。

中山道の宿場町の中では、武蔵国の本庄宿に次いで二番目に大きい。

「お伊勢参らばお多賀へ参れ」で有名な多賀大社の最寄りの宿場町であり、多賀大社一の鳥居がある。






そんな高宮は、「高」が縁起の良い字であることから、近江国の大嘗会和歌の、いわゆる「常連校」だったようだ。





仁安元年(1166年)、六条天皇の大嘗祭和歌

織女(たなばた)に今朝引く糸も長かれと 君をぞ祈る高宮の里 皇太后宮大夫俊成卿






正安三年(1301年)、後二条天皇の大嘗会和歌

高宮の宮人いかに挿頭(かざ)すらむ 先づ咲く梅の花を訪ねて 兼仲卿(夫木和歌抄)






文政元年(1818年)、仁孝天皇の大嘗会和歌

たみのとのけぶりにしるし豊かなる みよをぞあふぐ高宮の里 正二位前権大納言胤定






嘉永元年(1848年)、孝明天皇の大嘗会和歌

すべらぎの千代のはじめに近江なる 名も高宮の里ぞにぎはふ 正二位行権大納言光成









■現地訪問


高宮宿の現在の様子
(連続写真)








高宮神社






多賀神社の一の鳥居




本陣跡


脇本陣跡






宿場町の面影がよく残っていて、素晴らしいと思った。

あまり観光地化されていない様子だった。













広重 木曽街道六十九次 「高宮」  Wikipedia

水位が低くなって橋脚が見える犬上川の様子
川の向こうの建物が並んでいるのが高宮宿















東海道を歩き終わったら、中山道を歩こうかな





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