すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


高島宮(岡山市南区)





神武天皇は、日向の高千穂から葦原中国を目指して東征の旅に出た。
先ず豊前の宇佐で土地の者の接待を受け、次は筑紫の岡田宮で一年滞在、安芸国で七年滞在し、そして吉備の高島の地に行宮を造り三年間お住まいになったとされる。
その間神武天皇は、兵を養い、武器を作り、兵糧を備蓄し、準備万端の上、大和国制圧に向けて出発した。(日本書紀)



その高島の行宮はいったいどこなのか。
古来いろいろな説がある中で、戦前に宮内庁が決定したのは岡山市宮浦の高島神社がある高島という島。
高島は児島湾に浮かぶ小さな島で、昔の行宮跡に高嶋神社が建てられたとのこと。



児島湾の北岸から撮影。黒い影の島。







この高島の行宮に神武天皇が三年間滞在したことを寿いで、詠んだ歌が残っている。


三年(みとせ)経しこや高島の宮柱 ふとしき建てゝ後の万代 松葉名所和歌集



児島湾の南岸には「宮浦」という集落がある。まさに、さもありなんという地名であるが、この地から高島を遥拝できる。


これが高嶋神社の遥拝所。南側から撮影。



北側に海に向かって鳥居がある。前に県道が通る。



海を隔てて高島が見える。



こんな感じで高島を遥拝したのだろう。



GoogleEarthの高島と遥拝所












それなりに感動の訪問でした。






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