すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


高島山(滋賀県高島市)






旅ならば夜中をさして照る月の 高島山に隠らく惜しも 万葉集


高島市永田、しろふじ保育園南側に歌碑


現地の案内文を転記する

 この辺りは古くから北陸道(西近江路)が通り、水陸交通の要衝として栄えた所である。月明かりをたよりに旅人が、山の端に隠れる月を惜しんで詠んだ歌である。
 「高島山」は嶽山(標高五六三メートル)を主峰として三尾崎(明神崎)で湖に入る連山をさす。「夜中」は万葉仮名では「三更」と表記し、時刻説と地名説があるが、歌意から推測して地名とみた方が実景がはっきりする。
 高島山の東に広がる一帯は、古代「三尾郷」と称し三尾の勝野、三尾山、三尾川、三尾崎などの地名が多い。「三更」は「三尾」の誤りではないかと思われる。
 ここから約二百メートル南に若狭への分岐路があり、そこには「三尾駅」が設けられ、七頭の馬が用意された馬家があったと推定される。湖辺に出ると、船旅の停泊に利用された「勝野津」があり、往時の面影を今にとどめている。


















現地案内文によると、万葉歌で詠まれた高島山は、現在の嶽山(標高563メートル)を中心とした連山とのこと。地図では標高565メートルの岳山(だけやま)があり、この山のことだろう。

グーグルマップではよく分からないので国土地理院の地図も載せよう。
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【高島山】



なんと、万葉歌碑の右手後方にある山が高島山




現在名は岳山。
リトル比良と呼ばれているらしい。













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