すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
高須(大阪府堺市)
今までに堺市内で三か所、合計7年間ぐらい働いていたが、高須って町については、全く知らなかった。 現在ではチンチン電車の駅があるが、かなりマイナーな場所。 そんな高須についての和泉名所図会の説明文。
要するに、 ■堺市の高須の町は昔は遊郭であった。 ■ある遊女は、名前を「地獄」とつけて、逆説的に未来の安寧を願った。 ■その遊女は美貌で有名で、各地から客が来た。 ■噂を聞いて、一休和尚もここにやってきて、からかいの上の句を詠んだところ、予想以上にきっちりと下の句を継がれてしまった。 ■一休和尚は、この遊女は悟りの域に達していると感心した。 こんな感じである。 和泉名所図会に挿図がある。「遊女地獄」 ![]() 早稲田大学図書館 どうでもいいのだが、同じ江戸時代に出版された堺の地誌「堺鑑」では、地獄が返した句の内容が違っている。
そんな高須に行ってきた。 ![]() チンチン電車、南海阪堺線に「高須神社」駅がある。 ![]() 町の中の狭い敷地に高須神社はあった。 和泉名所図会「高須稲荷社」 早稲田大学図書館 ![]() 昔はこんな感じだったようだ。 ![]() これが社殿。 境内社として稲荷神社が祀られている。 ![]() 町の様子。言われてみれば遊郭の名残もあるかもしれないが、空襲とかもあったので、よくわからない。 ![]() すぐ真横の公園。昔の堀を埋めた跡。 |