すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


玉川の里(大阪府高槻市)




昔から、歌枕として有名な「玉川」が全国に六か所あり、合わせて「六玉川」というが、この高槻市にある玉川もその一つ。


<玉川まとめ>
名称 キーワード
山城 井手の玉川 山吹
近江 野路の玉川
摂津 三島の玉川 卯の花
武蔵 調布の玉川 晒布
陸奥 野田の玉川 千鳥
紀伊 高野の玉川 旅人または氷



そんなこんなで摂津三島の玉川に行ってきた。




グーグルのストリートビューを初めて貼り付けました


玉川は市街地の中を流れているので、車を停める場所がなかった。
そのためスーパーマーケット「マルヤス」玉川店の駐車場を利用。500円以上購入で駐車料金無料。昼ごはんの弁当その他を購入。









玉川はこんなかんじ

工場横の玉川。



大きな鯉がウヨウヨいた。



桜並木になっている。訪問したのは桜が散った後。



公園として整備されている。



市民の憩いの場となっている。



こんな玉川の里を詠んだ歌。一挙に紹介。


氷柱ゐてみがける影のみゆるかなまことに今や玉川の水 崇徳院(千載和歌集)
玉川の岸の卯の花さきぬれば汀にしらぬ汲そたちける 良平(千五百首)
五月雨に玉江の水やまさるらん芦の下葉のかくれ行くかな 源道時(金葉和歌集)
夏苅りの芦のかりねも哀れなり玉江の月の明がたの空  藤原俊成(新古今和歌集)
月影もやどり定めぬ白露の玉江の芦に浦風ぞ吹く 称名院入道内大臣(新続古今和歌集)
契りをや玉江の水にむすぶらん帰らぬ雁の声きこゆなり 後鳥羽院御製(夫木和歌抄)
いざやその蛍の数はしらねども玉江の芦の見えぬ斐ぞなき 源頼政(源三位頼政家集)
見渡せば波のしがらみかけてけり卯の花咲ける玉川の里 相模(後拾遺和歌集)
松風の音だに秋はさびしきに衣うつなり玉川の里 源俊頼(千戴和歌集)
みごもりに芦の若葉やもえぬらん玉江の沼をあざる春駒  千載和歌集 





この写真なんか、右手のドコモショップさえなかったら非常にいい感じの写真になったと思う。





















芭蕉句碑があった


うのはなや暗き柳のおよびごし 松尾芭蕉


玉川の里公園内


やっぱりここは「卯の花」でキーワード。
「卯の花」はウツギの花のこと。高槻市の「市の花」になっている。

卯の花が植えられていた。










さすが、六玉川ブラザースの一員。
貫禄と見ごたえがありました。



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