すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
滝尻王子(和歌山県田辺市)
熊野信仰の九十九王子のうち格式の高い五体王子の一つ。 貴族たちの熊野詣の途上でよく歌会が催された。 ことに正治二年(1200年)の後鳥羽上皇らの熊野参詣での歌会については、「熊野懐紙」により内容が後世に伝わっている。 |
正治二年十二月六日 (滝尻王子和歌会) 山河水鳥 旅宿埋火 後鳥羽上皇
右近衛大将(源)通親
春宮亮藤原範光
参議左近衛権中将藤原朝臣公経
能登守源具親
右中弁藤原長房
散位藤原隆実
散位源氏家長
右衛門少尉源季景
侍従藤原雅経
沙弥寂蓮
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そんな滝尻王子はこんなかんじ![]() 社頭 ![]() 鳥居 ![]() 拝殿 ![]() 拝殿から入り口方向 ![]() 境内のすぐ横を岩田川(富田川)が流れている。 ![]() 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録碑 さて、本宮大社へ向かう熊野参詣道は、この滝尻までは岩田川に沿ったルートであったが、ここからは山の尾根沿いに進んでいく。熊野の神域に入っていく。 ![]() 滝尻王子の境内からいきなり急登コースが始まる。 ![]() いやはや大変であった。 後鳥羽上皇の熊野懐紙の歌の歌碑があったので、再掲であるが紹介する。 |
おもひやるかもの うはけのいかならむ しもさへわたる 山河の水 | 後鳥羽上皇(滝尻懐紙) |