すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


手向山(奈良市)





このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに 菅原道真(百人一首)
今回の旅は、慌てて出発してきましたので、御幣の用意もできてません。
ところが手向山に来てみると錦のような紅葉がありました。
かわりにこの紅葉を、神のみ心のままにお受けください。
 ※幣・・・神へのささげもの



手向山八幡宮の境内




本当に不思議です。
百人一首の中でも、好きな歌から、どーでもいい歌まであるのですが、この歌は下から
数えて何番目!くらいにイマイチと思っていました。
けれども今回、実際に訪問し、参拝し、境内を散策し、「道真の腰かけ石」を見たら、
なんとなく親しみが出てきました、この歌に。
ちょっと紅葉には早かったけれど、境内の幽玄さ具合は抜群で、紅葉シーズン真っ盛りの
時期に是非再訪したいと思いました。




東大寺大仏殿から歩いてきました。
二月堂の南隣にあります。


10月初旬です。
紅葉はまだまだです。


実は、境内で別の万葉歌碑を探していたところ、この歌碑を発見。
なんだかとても感動しました。


歌碑の前にある石が「道真の腰かけ石」です。
観光おじさんが子供たちに観光案内していました。



これは万葉歌碑

秋萩の散りの乱ひに呼びたてて鳴くなる鹿の声の遥けさ 湯原王(万葉集)
秋萩が散り乱れる中、はるか遠くから雌鹿を求めて鳴いてる雄鹿の声が聞こえた




今回の「ゆかりの地☆探訪」は、その目的の原点を再考するものとなりました。
「ゆかりの地」へ足を踏み入れることによって、今まであった距離感が解消し、
認識が深まり、より身近なものに感じることができる。
これこそ「聖地ハンティング」の原点です。











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