すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


垂水(大阪府吹田市)

春の秀歌

 いはばしる垂水の上の早蕨の 萌え出づる春になりにけるかも  志貴皇子(万葉集)
(私訳)岩の間を流れる川にある滝の上のほうにもワラビが生えてきたよ。
春になったね。


「垂水」は文字通り「水が垂れる=小さな滝のこと」で、普通名詞だと思っていた。
ところが大阪府吹田市に「垂水」という地名があり、そこには「垂水神社」という神社が鎮座し、境内には小さな滝がある。そしてここが「いはばしる〜」の歌の“ゆかりの地”だと言う。

夏の盛りの午後に訪ねてみた。
 



吹田市垂水町


住宅地を歩いていると、急に山が見えてきた。


垂水神社の鳥居が見えてきた。


立派な参道


ここが入り口。すぐに階段がある


それなりの社殿であった。


井戸の跡があった。


「いはばしる〜」の歌碑があった!



そして、その奥に「垂水」(小さな滝)があった



ズームアップ。白い線で水が流れ落ちてる。


まさに「いはばしる」!!
岩の上を水が走ってる。


なんと、水の流れはすぐに池に達し、池には鯉が泳いでいた。


隣には垂水不動


垂水の周辺を探したが、ワラビは生えていなかった。
一般的なシダ類が成長していた。


シダ類ばかり





まあ、それなりに雰囲気のある場所でした。










千里ニュータウンができるまで、滝の水量はもっと多かったそうです。






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