すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
「立入」と書いて「たてり」や「たていり」と読む。 大嘗会和歌に詠まれた地名である。 とは言え、「立入」が大嘗会和歌に詠進されるような地名なのかどうか、ちょっと疑問である。 田や稲などの農耕に関連する言葉でないし、吉祥を表すものでもないし、天皇や神に関係する地名でもない。 珍しい地名だが、それ以上のものは感じない。立入と言えば「立入禁止」が思い浮かぶだけ。 なにかもっと深い意味があるのかな。 立入村を詠んだ大嘗会和歌 |
をさまれるみよをかしこみ諸人の けふひきつれて立入の村 | 藤原親光 |
移ろはでたてりの村の白菊は さて幾秋の露霜変へん | 日野俊光(夫木和歌抄) |
■ 現地訪問![]() 右、野洲川の河川敷に、「野洲川立入河川公園」 ![]() 野洲川の堤防道路から見える立入の町 ![]() これも ![]() 立入の古い集落 中世では、集落全体が立入城の城域だったらしい ![]() これも立入集落 ![]() ふつうの住宅地であった ![]() 立入にあった工事現場、関係者以外「立入禁止」 |