すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
立山(富山県立山町)
残念ながら、2017年の夏の北陸旅行で富山県に二泊したが、立山を見ることはできなかった。 異常気象の影響なのか、2017年の夏は北陸地方で連日の雨であったため、いつも空には厚い雲がかかっていた。 3000メートル級の立山連峰の存在を感じることはなかった。 富山市の公式観光サイト「TOYAMANET」では、立山連峰がきれいに見える条件として、 1.靄や霧のない、晴れた日である 2.立山連峰よりも高いところ(標高3000m以上)に雲がある 3.空気中の塵や水蒸気量が少ない場合 の三点を挙げている。 富山県で立山眺望は名物になっているようで、県内各地の立山眺望最適地が観光スポットになっている。富山市でも「立山あおぐ特等席、富山市」のキャッチフレーズのもと、商工会議所が市内の眺望ポイントを認定している。
![]() ![]() 今回は4番の「富山東パーキング(国道8号線)/水橋金尾新」の『特等席』へ行く機会があった。 ![]() こんなかんじ ![]() 立山眺望を楽しむような天気でなかった。 ![]() こんなレリーフがあった。 よく見える日は、これを参考にして一つ一つの山を確認したりして楽しむのだろう。 つぎは雨晴海岸。 男岩や義経岩のバックに立山連峰を眺める風景は、富山県の観光ポスターでよく見るもの。 ![]() 無残にも、こんな感じであった。 ![]() 近くにあった説明板。 ![]() これも現地の案内板。 海越しの立山眺望は息を飲むような光景なのだろう。 次は二上山。 富山平野を眼下に、そして雄大で荘厳な立山連峰を遥かに望む風景は、大きな感動と素晴らしい生命感を感じることができるのだろう。 ![]() 雨雲が接近していて、眺望どころではなかった。 ![]() 平地では大雨だろう ![]() 現地にあった説明板の写真。 こんな(?)、立山を大伴家持が詠んでいる |
立山に 降り置ける雪の 常夏に 消ずて渡るは 神ながらとそ | 大伴家持(万葉集) |
現在の私も家持と同じような気持ちである。 それはそうと、富士山の雪は夏に消えるのかな? 与謝野晶子の歌 |
わが上へ越の立山傾くと思ふばかりの夜のあられかな | 与謝野晶子 |