すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


立山(富山県立山町)




残念ながら、2017年の夏の北陸旅行で富山県に二泊したが、立山を見ることはできなかった。
異常気象の影響なのか、2017年の夏は北陸地方で連日の雨であったため、いつも空には厚い雲がかかっていた。
3000メートル級の立山連峰の存在を感じることはなかった。

富山市の公式観光サイト「TOYAMANET」では、立山連峰がきれいに見える条件として、
1.靄や霧のない、晴れた日である
2.立山連峰よりも高いところ(標高3000m以上)に雲がある
3.空気中の塵や水蒸気量が少ない場合

の三点を挙げている。


富山県で立山眺望は名物になっているようで、県内各地の立山眺望最適地が観光スポットになっている。富山市でも「立山あおぐ特等席、富山市」のキャッチフレーズのもと、商工会議所が市内の眺望ポイントを認定している。

富山市内の特等席
1 浜黒崎海岸/浜黒崎
2 水橋商工文化会館付近/水橋辻ヶ堂
3 岩瀬スポーツ公園/森5丁目
4 富山東パーキング(国道8号線)/水橋金尾新
5 呉羽山付近/安養坊・五艘
6 稲荷公園/綾田町2丁目
7 市役所展望台/新桜町
8 富山逓信病院前/鹿島町2丁目
9 古洞の森/三熊
10 富山空港ターミナルビル/秋ヶ島
11 辰尾団地口バス停付近農道/森田




今回は4番の「富山東パーキング(国道8号線)/水橋金尾新」の『特等席』へ行く機会があった。


こんなかんじ



立山眺望を楽しむような天気でなかった。



こんなレリーフがあった。
よく見える日は、これを参考にして一つ一つの山を確認したりして楽しむのだろう。











つぎは雨晴海岸。
男岩や義経岩のバックに立山連峰を眺める風景は、富山県の観光ポスターでよく見るもの。


無残にも、こんな感じであった。



近くにあった説明板。



これも現地の案内板。
海越しの立山眺望は息を飲むような光景なのだろう。











次は二上山。
富山平野を眼下に、そして雄大で荘厳な立山連峰を遥かに望む風景は、大きな感動と素晴らしい生命感を感じることができるのだろう。


雨雲が接近していて、眺望どころではなかった。



平地では大雨だろう



現地にあった説明板の写真。







こんな(?)、立山を大伴家持が詠んでいる


立山に 降り置ける雪の 常夏に 消ずて渡るは 神ながらとそ 大伴家持(万葉集)


富山市、神通川の富山大橋の西詰(南側)に歌碑


現在の私も家持と同じような気持ちである。
それはそうと、富士山の雪は夏に消えるのかな?


与謝野晶子の歌


わが上へ越の立山傾くと思ふばかりの夜のあられかな 与謝野晶子














とりあえず、夜の宴会では「立山」を楽しみました。








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