すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


絶等寸(たゆらき)(兵庫県姫路市)





絶等寸(たゆらき)の 山の峰(を)の上の桜花 咲かむ春へは 君し偲はむ 万葉集
絶等寸山に桜が咲く春になれば、貴方のことを思い出すでしょう(私訳) 


万葉集の時代、
播磨国に派遣されていた石川大夫が任期を終えて都へ帰るときに、現地の恋人の播磨娘子(おとめ)が石川大夫に贈った歌。

「絶等寸山」の場所は二つの説がある。
今の姫路城の姫山と、手柄にある手柄山。

訪問前は、どちらにも行ってみようと計画していたが、当日は猛暑の厳しい日柄であったため、早く終わって宿舎でビールを飲みたいと考えた結果、行程で短い距離であった手柄山をチラッと観察して帰ってきた。



川の向こうの、木々が生い茂っている小山が手柄山。

う〜ん




駐車場のうしろの小山が手柄山。

う〜ん、なんとも




麓の生矢神社。背後の小山が手柄山。


もっとベストショットがなかったのか、この三枚の写真では、何がなんだか分からない。


ちなみに、この生矢神社の創建はこの地に有りがちな神功皇后の伝説に拠っている。
三韓征伐の船出に際し、播磨の麻生山から三本の矢を放ったところ、うち二本が当地に落ちたとの伝承がある。

この辺りには無数の神功皇后伝説がある。

だれかまとめている人がいるかな?






こちらは手柄山の方








夜はビジネスホテルで一人宴会でした。














【後日談】

家に帰ってから、再度資料を見直したところ、やはり手柄山よりも姫路城の姫山の方が、「絶等寸山」としての蓋然性が高いような気がしてきた。
なにせ、石川大夫が滞在したのは播磨国府のはずで、今の姫路郵便局がその跡に建っていて、それは姫路城の南西に隣接しているもの。
播磨国総社も隣にあるので、そこらが播磨国の官庁街になっていたハズ。



姫路城に行ってきました(2016年11月)







土曜日だったので、大変混んでました。


とりあえず天守閣へ上りました。














天守閣からの眺めです



いやはや大変でした








copyright(C)2012 すさまじきもの 〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.