すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


天智天皇陵(京都市山科区)




京都山科に天智天皇の陵墓がある。
額田王が詠んだ亡き天智天皇への挽歌にこの御陵が登場する。



山科御陵より退り散くる時に額田王が作る歌一首」
やすみしし 我ご大君の 畏きや 御陵仕ふる 山科の 鏡の山に 夜はも 夜のことごと 昼はも 日のことごと 哭のみを 泣きつつありてや ももしきの 大宮人は 行き別れなむ 額田王
(万葉集)



この歌によると、「鏡の山」というところに御陵は造られたようだ。
ただし、『東海道名所図会』には、「昔は野中にあったので行き来する人は馬や駕籠から下りて拝んでから通ったのだが、あまりに里に近く、道のそばにあるので恐れ多いとし、山の上に遷した」とある。



これが正面
後ろの山が「鏡の山」かな




参道が奥まで続く





<宮内庁のホームページより>

代   数 :第38代
天 皇 名 :天智天皇
(てんぢてんのう)
御   父 :舒明天皇
御   母 :齊明天皇
御 陵 名 :山科陵
(やましなのみささぎ)
陵   形 :上円下方
所 在 地 :京都府京都市山科区御陵上御廟野町
交通機関等 :京阪・市営地下鉄「御陵」下車  東へ0.4km
陵印保管場所 :月輪陵墓監区事務所









地図は宮内庁のホームページより









大仙陵古墳(仁徳天皇陵)など、埋葬者を特定できない天皇陵がある中、
これは間違いなく本物だとされています。







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