すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
寺井(富山県高岡市)
小ネタ 大友家持は746年に越中守に任じられ、5年間、越中に滞在した。 当時の越中の国府は、現在の高岡市伏木の勝興寺辺りにあったとされている。 大伴家持は国府で政事を執りながら、時間のある時は近所を散歩したのだろう。 そこで大伴家持が見たものは、 大勢の娘たちが入り乱れて井戸から水を汲んでいる情景と、その井戸の傍らに咲いているカタクリの花であった! そして詠んだ歌がコレ |
もののふの 八十娘子らが 汲み乱ふ 寺井の上の 堅香子の花 | 大伴家持(万葉集) |
え〜と、高岡市万葉歴史館の解説によると、 「もののふ」は「八十」に掛かる枕詞で、「八十」は数の多いことを表すもの。たくさんの乙女たちが、「汲みまがふ」=「入り乱れて賑やかに水を汲んでいる」、そんな情景の傍らに咲いているのは清楚可憐なカタクリの花であった!という、正に乙女たちとカタクリの花が清純さを競い合っているような素晴らしい歌である。 現在では勝興寺の北西の角地に「万葉寺井の跡」の史跡として整備されている。 ![]() こんなかんじ ![]() 井戸と歌碑があった ![]() これがホンマモノなのかどうか分からないが、感動した。 |
カタクリの花に興味ある人は、読んでください |