すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


利根川(群馬県)







利根川の川瀬も知らず(ただ)渡り波に()ふのす()へる君かも 万葉集
利根川の浅瀬も弁えずまっ直ぐに渡って大波をかぶったように、
どんと出逢ったあなたよ(訳:奈良県立万葉文化館)
 




万葉集に、東歌、上野国の相聞歌として収録されているので、これは利根川の群馬県を流れる部分を詠んだ歌。

利根川の川瀬(浅瀬)を歩いて渡るのだから、水量の多い中流・下流部分では不可能なことだ。

と言って、利根川の群馬県のどこなのかは、分からない。

“歩いて渡る”ことができる利根川ならば、季節にもよるが渋川市から上流なのかな、とか考えながら、訪問計画を立てた。

歌碑があるところ(みなかみ町後閑)に行きたかったが、結局は沼田市の鷺石橋(土木遺産)から利根川を見ることとした。

添うが森(高山村)から舒林寺(沼田市)へ向かう行程の利根川を渡る地点に鷺石橋があったもの。ハードスケジュールによる時間的な制約があった。






これが利根川

台風接近による大雨の降ったあとでもこの様子なので、普段なら歩いて川を渡れるのではないかな




土木遺産「鷺石橋」
鋼プラットトラス橋2連、橋長104.6m、幅員 5.5m
「鷺石橋は、群馬県沼田市の利根川に1929 年(昭和4 年)に架橋された本県に現存する 鋼プラットトラス形式では、唯一のもので、トラスの曲線が美しく、谷川連峰を背景に利根川の清流に調和の取れた景観をかもしだす土木遺産である。」(群馬県建設技術センター)






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この橋について、行く前はいろいろと興味がありましたが、
一日中廻ってここに夕方に着いたので、体力も好奇心もなくなり、
こんな写真一枚になりました







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