すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


鳥谷崎(とやがさき)神社(岩手県花巻市)





花巻城の城内の鎮守社としてそれなりに由緒のある神社らしい。
ただし私は神社仏閣マニアでないので、あまり興味がない。
文学的には、宮沢賢治が死ぬ直前に鳥谷崎神社の例祭の様子を詠んだ短歌が、絶筆となり、世に伝わっている。
ちょうどその年は農作物も豊作で、農業の指導をしてきた宮沢賢治はとても嬉しかったのだろう。


方十里、稗貫の甕(みか)も稲熟(う)れて、み祭り三日、空晴れ渡る 宮沢賢治


鳥谷崎神社境内に歌碑




稗貫郡の十里四方の稲は豊作で、そして鳥谷崎神社の祭典は三日間晴れ渡った、云々、という意味。(稗貫郡は岩手県にあった郡)



宮沢賢治の生家は花巻市にあり、体調が悪化してからは生家で療養生活を送っていた。祭典の最終日の夜、神輿が神社に還御するのを自宅から眺めている。



さて、鳥谷崎神社の祭りであるが、現在では「花巻まつり」といって、地元では有名な年中行事らしい。
100基を超える神輿が三日間にわたって町中を練り歩き、多くの見物客が訪れるという。



(現地案内板より)
 領内鎮護・荒土開発の守護神として祀りしたことに始まりその年代は詳らかではない。その後、鳥谷崎城(後の花巻城)の守護神として城主や城代に信仰され、慶長7年(1602)には、南部家臣花巻郡代北松斉公が新たな社殿を造営し、文禄年間の花巻開町以来続いていた例祭には、ご城内を御用留め(休日)とし盛大な祭典を開いた。これが、今日まで”花巻まつり”として受け継がれている。















現地に訪問してきたが祭りの日でもないので、当然閑散としていた。
(岩手県花巻市城内7-28)


鳥居と狛犬。
なんとも格式の高さが感じられた。



社殿



境内の広場






う〜ん、とりあえず来てみたが、やっぱり花巻祭を見てみたいと思った。















夜は一関のビジネスホテルで一人宴会でした。






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