すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
津(三重県津市)
![]() 津市内の津城跡 ![]() 東海道名所図会の「津」 (早稲田大学図書館) 津市は三重県の県庁所在地。江戸時代は藤堂津藩の城下町として、また伊勢参りの宿場町として栄えた。 では、それ以前はどうだったかというと、古代大和政権以来、東国への港として重要な役割を担っていたらしい。そのころは「 古代、安濃津の港は、安濃川と岩田川の河口部分に沿岸流の影響で発達した砂堆と、内側の潟湖により港が形成されたもので、中世の日本の典型的な港の形であった。 ところが明応大地震(1498年)の際に、大津波が安濃津に押し寄せ、砂堆も潟湖も壊滅してしまったので、港としての機能を全く失ってしまったという。 そんな津(安濃津)を詠んだ歌 |
打ち渡す あのゝ湊田 ほのぼのと かるもからぬも 見えぬ朝霧 | 鴨長明 |
伊勢の海あのの松原待つとてもいひし日数になみはこえつつ | 藤原為家(夫木和歌抄) |