すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
綴喜(京都府京田辺市)
「綴喜」、「筒木」、「筒城」。 “つつき”と読む、古代からの山城国の地名。 現在でも綴喜郡の地名が残り、井手町・宇治田原町が含まれる。 さて、仁徳天皇の浮気に怒った磐之姫がたてこもったとされる「筒城」や、継体天皇が大和国へ入る前に宮をおいた「筒城宮」は、京田辺市の同志社大学京田辺キャンパス辺りだとされる。 場所の特定についてはいろんな説があるので深追いはしないが、大学構内には「筒城宮址碑」がある(らしい)。 実際よくわからないが、同志社大学の京田辺キャンパスを訪問してきた。 ![]() これが正門。 住所は「多々羅都谷」と、なんとも由緒深い。 ※ガードマンの鉄壁の守りがあり、これ以上の写真が撮れなかった。 駐車もやりにくい雰囲気だったので、キャンパス内の「筒城宮址碑」にもたどり着けなかった。 |
山代の 筒木の宮に 物申す 吾が背の君は 涙ぐましも | 日本書紀 |
そらみつ 大和の国 あをによし 奈良山越えて 山背の 管木の原 ちはやぶる 宇治の渡り 滝(たき)つ屋の 阿後尼の原を 千歳に 欠くることなく 万代に あり通はむと 山科の 石田(いはた)の杜の すめ神に 幣帛(ぬさ)取り向けて 吾は越え行く 逢坂山を | 万葉集 |
春雨も花のとだえに袖にもる桜つづきの山の下道 | 後鳥羽院(夫木和歌抄) |
長月のつづきの原の秋草にことしはあまりおける露かな | 六条行家(続古今集) |
やがてまたつづきの里にかき暮れて遠くも過ぎぬ白雨の空 | 二条為世(新後拾遺集) |
たが里につづきの原の夕霞煙も見えず宿はからまし | 藤原家隆(歌枕名寄) |
う〜ん、一番上の日本書紀の歌なんか、いろんなエピソードがあって、素晴らしいのだが、内容は省略する。 |