すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


月待山(京都市左京区)





我が庵は月待山の麓にて かたふく空の影をしそ思ふ 足利義政



簡単に言うと、月待山は銀閣寺の背後の山のこと。

銀閣寺で観月をすると、月待山から月が上る。

銀閣寺は室町幕府八代将軍、足利義政が創建。

銀閣寺は、慈照寺の中の観音殿のこと。

正式名は、東山 慈照禅寺。

足利義政は、子の義尚に将軍職を譲った後、京都東山の山麓に別荘を造営し、風流な隠棲生活を送った。

足利義政は、幕府運営の政治的な実績にはいろいろと問題はあったが、銀閣寺が象徴する、わび・さびを重視する東山文化を育て上げた功績は実に大きい。






■ 現地訪問


銀閣寺の背後の山で、大文字山の手前に位置する





   
総門から入る
銀閣寺垣という竹垣で組まれた細長い空間が出現




中門




中門を入ったところ、左に庫裡がある




向月台
この上に座って月待山から昇る月を待ったとのこと (諸説有り)



   
向月台と背後の月待山(右)
本当に人がこの向月台に上ることが出来るのかな




銀沙灘
このデザインは、月の光を反射させるためとか

向月台と銀沙灘は近世以後に造られたとのこと




庭園



   
洗月泉




銀閣、東正面




庭園と銀閣









都名所図会 「銀閣寺」

国際日本文化研究センター








次の歌は足利義政の辞世


何事も夢まぼろしと思い知る 身には憂いも喜びもなし 足利義政















帰りは哲学の道を歩きました





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