すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


月の山(島根県安来市)





出雲国の「月の山」、
歌枕としては実にマイナーで、泡沫的な存在であるが、歴史上においては難攻不落の城塞である月山富田城が築かれ山陰地方屈指の名城とされている。戦国時代には大名尼子氏が滅亡する「月山富田城の戦い」の舞台となった。
国指定史跡、日本100名城、日本遺産の構成文化財に指定。


言わば、城跡マニアや戦国ファンが泣いて喜びそうな歴史の舞台である。
一方、地元の人でも「月の山」が歌枕だと知っている人は殆どいないだろう。


そんな具合なので、現地へ訪問したが、手前3キロぐらいで写真を撮っただけで帰ってきた。


望遠レンズの撮影ではなく、スマホで撮ったもの。
分かりにくいが、手前に丘があって、その向こうに月の山が見える。






こんなマイナーな歌枕を詠んだマイナーな歌の紹介


久方の月の山辺に家居して 入る時もなき影を見るかな 夫木和歌抄


月の山曇らぬ影はいつとなく ふもとの里に住む人ぞ知る 夫木和歌抄


春夜の月山桜このころは 華もおぼろにさぞ匂ふらん 森為泰(出雲国名所歌集)


ふりし世をしのべとはやくうち過て とし月山につもる雪かな 堀尾氏恒(出雲国名所歌集)


歌の内容も凡庸である








転載フリーの「しまね観光ナビ『月山富山城』」の写真

桜の季節の月の山。プロの写真はやはり素晴らしい!

















足立美術館のすぐ近くです






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