すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


鶴岡(つるがおか)八幡宮(神奈川県鎌倉市)










鶴岡八幡宮とは、

  • 前九年の役に勝利した源頼義が、源氏の守り神として京都の石清水八幡宮を勧請して創建。
  • 当初、由比ヶ浜の鶴岡に祀ったが、鎌倉幕府を開いた源頼朝が現在の地に遷したもの。
  • 鎌倉幕府は鶴岡八幡宮を厚く庇護。武家社会の発展と共に鎌倉武士の団結の拠点となった。
  • 八幡宮として、「応神天皇」、「神功皇后」、「比売神」の三柱を御祭神として祀る。
  • 三代将軍源実朝は、右大臣拝賀の儀を終え石段を下りる際に、甥の公暁に襲われ、殺害された。
  • 鎌倉幕府滅亡後に衰退するが、北条氏や徳川氏が復興に努め、一定の存在感を維持。
  • 現在は、鎌倉観光のシンボルで、日本遺産に登録。
  • 「つるおか」八幡宮ではなくて、「つるがおか」。ほんの10分前まで「つるおか」だと思っていた。





八幡宮は「武家の守護神」として有名であるが、九州の宇佐や京都の石清水の八幡宮ではあまり武家の印象がなく、なんとも腑に落ちなかったが、、鎌倉の鶴岡八幡宮において初めて「武運の神様」を素直にイメージできるもの。









■ 現地訪問

訪問した日は大雨で風も強かったので、観光客も少ないだろうと予想していたが、行ってみると外国人を含め大変な賑わいであった。




海岸の由比ヶ浜から一の鳥居、二ノ鳥居が参道にあり、これは三の鳥居。ここから鶴岡八幡宮の境内に入る。



三の鳥居を越えたところに太鼓橋。関東大震災で一度壊れている。



参道が続く。



鶴岡八幡宮の背後にある山が歌枕の「鎌倉山」らしい。



舞殿。



結婚式が挙げられていた。



とにかく風雨が強くて大変だった。当然、靴はズブ濡れ状態。



大銀杏の跡。
源実朝を暗殺した公暁が隠れていた大銀杏は2010年に強風のため倒壊。



現在、ひこばえが成長中。



本宮。



境内の白旗神社の近くにあった「実朝桜」。実朝公の首塚のある秦野市から2011年に移植されたもの。5月に行ったので桜の花は跡形もなく散っていた。。










こんな鶴岡八幡宮を詠んだ歌


鶴の岡あふぎて見ればみねの松(こずえ)はるかに雪ぞつもれる 源実朝


鶴が岡の神の教へし(よろい)こそ家の弓矢のまもりなりけり 源実朝
源家伝来の鎧かな


年経たる鶴岡辺の柳原青みにけりな春のしるしに 北条泰時


(ふき)残す春の霞も(おき)つ洲に立てるや鶴が岡の松風 堯恵(北国紀行)













今まで意識しませんでしたが、私の実家近くにJR阪和線の「鶴ヶ丘」駅があります。





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