| すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
上野(京都市左京区)
| 小ネタ 本当にマイナーネタなので、ちょっと変化を付けるために壁紙を青色にしてみた。 「都名所図会」、ではなく、そこに収録されなかったマイナー名所を拾い集めたという、「拾遺都名所図会」に掲載されている。 上 野 大原郷の内、戸寺村の北に上野村あり |
| おのづから過ぎがてにする大原のうへ野の萩にすがる鳴くなり | 藤原仲実(万代和歌集) | |
| え〜と、よく分からない歌であるが、「すがる」というのは旺文社古語辞典によると、 @じが蜂の古名。腰が細くくびれているので美女にたとえる。 A鹿の異名。鹿は腰が細いことからたとえたもの。 とあって、この歌では「すがる」が鳴いているので、蜂ではなく鹿が鳴いているのだろう。 万葉集以来、萩と鹿の組合せは多い。これは萩の開花時期と雌鹿が鳴く時期が一致するかららしい。 そんな大原の里の上野に行ってきた。 ![]() 現在の地名は大原上野町 ![]() これも上野の集落 扇状地地形に張り付くようにあった。 この辺りの萩原に鹿が出没したのだろう。 ![]() 向こうに見えるのは翠黛山、かな |