すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


雲梯の社(奈良県橿原市)




「雲梯」は『うなて』とよむ。
雲の架け橋のような名前であるが、よくわからない。

現在の奈良県橿原市雲梯町付近は、太古に神聖な森が広がっていたようで、「雲梯の社」とよばれていた。
そしてそこには、神聖な鳥であった「鷲」が棲んでいて、人々の尊崇の念を集めていた。


こんな歌が万葉集に残っている。


思はぬを 思ふと言はば 真鳥住む 雲梯の杜の 神し知らさむ 万葉集
 あなたのことを思ってもいないのに思うと言ったならば、鷲の棲む
雲梯の杜の神が、その偽りを知ることであろう。
(橿原市教育委員会)

※真鳥は、鷲のこと


河俣神社の境内に歌碑




古代の「雲梯の社」の場所に、「雲梯神社」が建立され、後世に「河俣神社」と名前が変わったようだ。

今回、こんな由緒あり気な河俣神社に行ってきた。



住吉大社とつながりがあるらしい。


【Wikipediaより】
「住吉大社(大阪市住吉区)には畝傍山口神社境内における埴取の神事があるが、その祭祀を行う者は当社で装束を整えることが恒例となっており、そのことから「装束の宮」と俗称される。」


地元の神社ってかんじ。


境内にあった鎮守の森
これこそ現代に残る「雲梯の杜」!


雲梯の杜の横には曽我川が流れている。
桜並木が続く。


桜の季節になればきれいだろう。









ここには携帯のナビで車で着いた。
ナビの調子が悪く、どこをどうやってたどり着いたのかよく分からない。












あんまり印象に残らない訪問地でした。




copyright(C)2012 すさまじきもの 〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.