すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


若草山(奈良市)

仕事を休んで奈良公園の散策に来ました。
猿沢の池から東大寺を回り、春日大社を経て市街地に戻るという、奈良の初心者コースです。
奈良公園、そしてこの若草山と、遠足の小学生だらけでした。







子供のころ、よく連れてきてもらいました。


春日野は今日はな焼きそ若草のつまもこもれり我もこもれりも 古今和歌集
春日野は今日は野焼きしないでおくれ。いとしい人も中に入り込んでいる、私も入り込んでいる

 若いカップルが草叢で密会しようとしたところ、ちょうど農民たちが野焼きの準備をしていた・・・といったところ。

「若草の」は「つま」に掛かる枕詞。
しかし、現在の若草山の名称はこの歌に因んだもの。


今も猶妻やこもれる春日野若草山にうぐひすの鳴く 宗尊親王

鎌倉時代のこの歌に至って、
若草山は固有名詞になり、
草叢に妻がこもっているのが、若草山を導く序詞のように使われている。






現在でも若草山は山焼きが行われ、奈良の観光行事となっている。

 

  






上の写真、自分ながら素晴らしい写真だと思います。





copyright(C)2012 ゆかりの地☆探訪 〜すさまじきもの〜 all rights reserved.