すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


夜夫奈美(やぶなみ)の里(富山県砺波市)






『越中万葉をたどる』(高岡市万葉歴史館編)によると、万葉集で詠まれた「夜夫奈美」の里は、「荊波」と同じとされるが、古地図の「荊波神」の記述から、延喜式内の「荊波神社」だと推定されている。
現在富山県内には「荊波」の地名をつけた「荊波神社」は五社あり、そのうち三社が延喜式内だという。
その中で、同書は砺波市池原の「荊波神社」こそ万葉時代の「夜夫奈美の里」だと結論付けている。
※現在では「荊波」は『うばら』と読む




【荊波神社(池原)】


同書の写真では木々が生い茂った林の中に鎮座していたが、伐採されたようだ。



右手の黒い石碑が万葉歌碑



社殿。
北陸地方はこんなサッシの雪囲いの社殿が多い。



これも。
費用も相当かかるだろう。



夜夫奈美の里を詠んだ万葉歌


夜夫奈美の里に宿借り春雨に隠り障むと妹に告げつや 大伴家持(万葉集)
 夜夫奈美の里で宿を借り、春雨に降りこめられていると、いとしい人に告げてやったか
『越中万葉をたどる』(高岡市万葉歴史館編)


砺波市池原の荊波神社の社頭に歌碑




大伴家持が国内を巡回した際、春雨の降る夜夫奈美の里で宿泊したときの歌。






周囲の様子




一昔前の日本の農村の風景であった。










地図のマークは荊波神社(池原)






かなりの田舎でした






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