すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
夜寒の里(名古屋市熱田区)
とにかく、熱田神宮は古来の一大聖地であったらしく、その周辺には歌枕というか由緒あるところが多い。
■そんなこんなで「夜寒の里」の訪問レポート。 「熱田区夜寒町」が今の地名。 ![]() 西方向を望む。 わずかに坂を下っている。 ![]() これは東方向。こちらも坂を下っている。 古代の熱田神宮は北から伸びる台地の端にあたり、台地の東西は低湿地になっていた。 写真に見える高低差がここの地形を表している。 たしかに左右を海に面した高台なので、夜は海風が吹いて、そこそこ寒かったのだろう。 ![]() 小学校横にあった夜寒里の碑と説明文 ![]() 「尾張名所夜寒里」とある ![]() 教育委員会の説明書き |
嵐吹く夜寒の里のね覚にはいとど人こそ恋しかりけれ | 顕仲朝臣(宰相中将国信歌合) | |
嵐が吹く夜寒の里でふと目が覚めると、いよいよあの人が恋しいことです |
諸ともに鳴きかはしたるきりぎりす よさむの里の草の枕に | 仲実朝臣(夫木抄) |
聞くままにあらし吹きそふ秋とてや夜寒の里の衣うつらん | 式乾門院御匣(夫木抄) |