すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


湯村温泉(兵庫県新温泉町)





江戸時代、全国の温泉地を格付けした「温泉番付」が作成された。
大相撲の番付同様に、西と東に分かれているが、これは西日本と東日本の地域で括られている。
そして温泉ごとの効能を表記している。
西と東の最高位である大関(当時、横綱はなかった)は常に有馬温泉(摂州)と草津温泉(上州)である。
勧進元は湯の峰温泉(紀州)であったり、行事は熱海温泉(豆州)であったり、いやはや見ていて本当に楽しい。


1817年の温泉番付で西の17位にランキングされているのが「但馬湯川原の湯」で、現在の湯村温泉である。

開湯は平安時代にさかのぼる古湯。
山峡の川沿いにあり、元湯の「荒湯」は、源泉温度98度と日本一を誇り、湧出量は毎分470リットルと豊富な湯量である。

湯村温泉が有名になったのは、1981年のNHKドラマ「夢千代日記」のロケ地として全国に知られたことによる。

私は「夢千世日記」を見ていないのでよく分からないが、主人公は吉永小百合、山陰の温泉地で、原爆に被爆した主人公と、彼女を取り巻く人々の人間模様を描いた作品で、当時とてもヒットしたドラマだったようだ。





現在でも湯村温泉は「夢千世の里」と称している。




雪深い土地(ここ)に優しい人いて
ひそかに一重の夢を織ってる
早坂暁/夢千代日記


八幡神社の社頭に歌碑











■現地訪問




春来川の河畔にある、懐かしい昭和タイプの温泉地



この辺りが温泉街の中心地で、



到着したのが早朝だったので人気がなかったが、夜は賑わうのだろう



これが元湯の「荒湯」かな



こんな感じ



これも



足湯もあった



湯村温泉を発見した慈覚大師かな



これは何やったかな



そして夢千世像があった














湯村温泉をうろうろしていると、西行の歌碑があった。
今まで見たことのない西行の歌だった。
これがそれ


明日もまた山路 なれば湯村なる ゆにいざ入りて 一休みせむ 西行


リフレッシュパークゆむら前に歌碑
















歌枕番付を作りたいです






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