すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


いぶり橋(石川県加賀市)








旧北陸道の、動橋(いぶりばし)川を越える地点に架かっていた橋のこと。

「動橋川」って、橋の名称が川の名称の下地になっており、どうも違和感がある。現在では動橋大橋もある。

各種の資料によると、次のようなプロセスがあったようだ。

@むかし聖護院門跡の道興准后が東国巡礼の旅で当地に至り、
A川に架けられた橋が、人が通ると大きく揺れたことから、
B「動橋(いぶりはし)」(「いぶり」は「ゆるぎ」の方言)と名付けたところ、
C「動橋」が地名となってしまい、
D「動橋」を流れる川として動橋川となり、
E明治時代に架けられた桁橋は動橋大橋となったもの




道興准后の旅の紀行文「廻国雑記」


いぶり橋とて、危くいぶせき橋に行きかかりぬ
行き暮れて踏めば危うきいぶり橋 命かけたる波のうへかな 道興准后(廻国雑記)








■現地訪問 (2024年5月訪問)




動橋大橋は架け替え工事の最中であった
現在、仮設で橋(右)が架けられている
西詰から撮影



橋のたもとに道興准后の歌碑があるとの情報があったが、今回探してみたがなかった。工事期間中、どこかに移設されているのだろうか




旧橋は撤去されていた(仮設橋から撮影)




旧橋の橋脚だけが残っていた




東詰から撮影




上流から仮設橋を撮影















歌碑はどこにあるのでしょうか





copyright(C)2012 すさまじきもの〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.