すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


勝間田の池(奈良市)




西ノ京の大池(勝間田の池)越しに眺める薬師寺の風景は奈良を代表する光景で、あまりにも有名。
写真の腕はイマイチだが、被写体さえ良ければ、たまに絶妙な写真を撮ることもあるので、楽しみにして出掛けた。


ところが、

あれれ?



平成21年から32年まで国宝の東塔は大修理の真っ最中で、こんな建物が出現していた。

ちなみに背後にある山が若草山で、若草山の山焼きの時が撮影のタイミングとしては一番最高らしい。



池については、一般的なため池のようで、薬師寺を背景にしないと絵にならない感じであった。



この勝間田の池が万葉集で次のように詠まれている。


勝間田の 池は我れ知る 蓮なし しか言ふ君が 鬚なきごと 万葉集
勝間田の池は私が知っております。蓮はありません。そういうふうにおっしゃる
あなたの髭がないのと同じです。(歌枕歌ことば辞典) 


新田部皇子が勝間田の池を見て感動し、それをある女性に伝えたところ、その女性が戯れに詠み返した歌らしい。
万葉時代には、勝間田の池は感動するくらいの景色だったということ。















気になっていた万葉故地だったので、訪問しただけで満足しています。





copyright(C)2012 ゆかりの地☆探訪 〜すさまじきもの〜 all rights reserved.