すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
男水門(大阪府泉南市)
えーと、 神武天皇の東征で、浪速(なみはや)の渡りを遡り、河内国日下に着いたものの、長髄彦の抵抗に遭い、五瀬命(神武天皇の兄)が矢を受けて皇軍は敗走。茅渟の海を回ってたどり着いたのが「男之水門」(おのみなと)。 「卑しい奴にやられてしまった!」と五瀬命が男建(おたけび)して死んだので、この地名になったようだ。 ただし男水門については、泉南と和歌山の両方に候補地があり、「両説、決し難し。後考を俟(ま)つ也」(和泉名所図会)とある。 今回、泉南の男水門に行ってみた。 ![]() 天神の森として市民の憩いの場になっていた。 と、突然踏切の鳴る音がして振り返ると、南海電車が走っていた。 |
![]() この森の中に男神社の摂社である浜の宮があった。 ![]() スティール製の鳥居って、なんともしっくりこない。 ![]() ![]() 石碑があったが剥落していてよくわからなかった。 ![]() これは「神武天皇聖蹟雄水門顕彰碑」 現地案内板によると、天神の森の辺りは往昔は海面だったらしく、水深もあったことから船の停泊地になっていたようだ。 今となっては想像もできない。 |
常ならぬ世をのみなとかうらむらん人の心のさためなきをは | 懐中抄/和泉名所図会 |
多分同じような名前の由来があるのだろう、この天神の森のすぐ近くを流れる川の名前は「男里川」。 男里川の河口付近はハゼ釣りのメッカとして秋には釣り人が集うのだが行ったことがない。駐車場がないのがネック。 そんな話はどうでもいいのだが、この男里川を遡ったところに男神社の本宮がある。 というか、社伝によると摂社「浜の宮」の地が本来の元宮で、のちに遷座して現在の本宮になったという。 「浜の宮」と間違えて訪問した時の写真が残っているので掲載する。 【男神社 本宮】 ![]() 立派な社叢の中の参道を行く。 ![]() そしたら立派な社殿が現れた。 ![]() お約束というか、「夫婦樟」があった。 【男神社の案内板】
|